納豆に足りない栄養価から考えた、納豆に合う食品8つ
納豆とネギって、合いますよね。
ところで、納豆とネギの組み合わせで「ネギが納豆に足りない栄養を補ってくれている」という話を、聞いたことがありませんか?
私もこの話を聞いた時は、なるほどな~、と思っていたのですが…。
先日ふと、ネギのように納豆の栄養を補う栄養を持った食品なら、納豆にすごく合うんじゃないかな?という疑問が湧いたのです。
疑問を持ったら気になってしかたがありません。ですので、調べてみました。
今回は、その報告です。
納豆に無い栄養素を調べる
まず、納豆に無い栄養素をピックアップします。そのために、まず納豆の細かい栄養価を調べました。
で、それらを参考にして、逆に納豆に無い栄養素を調べます。調べた項目はビタミンとミネラルです。
調べた結果が以下の項目です。参考までにそれぞれの成分にどのような効果があるのか調べたものも書いておきます。
ビタミンA
皮膚やのど、鼻、胃や腸の粘膜を正常に保つ効果がある脂溶性のビタミンで、これら以外にも薄暗い場所に目が慣れることに関係しており、暗い所で著しく視力が低下する夜盲症(いわゆる鳥目)を防ぐ効果があります。
不足すると肌荒れや爪のひび割れ、粘膜異常による免疫力の低下、味覚障害や口内炎、目の乾燥(ドライアイ)や先ほどの夜盲症などが発症する可能性がありまが、ビタミンAは脂溶性なので体内で蓄積が可能なので、每日過剰に摂る必要はありません。
ちなみに、ビタミンAには主に動物から摂取できる「レチノール」と、主に植物から摂取できる「βカロテン」の二種類があります。どちらも最終的にはビタミンAになるのですが、レチノールは過剰摂取すると、頭痛、嘔吐、発疹、脂肪肝 などの過剰症が起きることが報告されています。βカロテンには、そのような報告はありません。あと、妊婦が過剰摂取すると、胎児に奇形を起こす可能性が高くなると言われています。。
ビタミンC
美肌効果、免疫力向上に効果があるとされるビタミンCは、コラーゲンの合成、鉄の吸収を高める、抗ストレス作用を持つ副腎皮質ホルモンの合成促進、抗酸化作用、しみのもとであるメラニン色素の合成を抑える、といった多くの働きがあります。
ビタミンCが不足しすぎると、肌のはりが失われ、様々な病気に侵されやすくなります。悪化すると歯茎や皮下から出血する壊血病が発症することもあります。
過剰摂取は通常では起こりにくいですが、サプリメント等で過剰に摂取すると、一時的に下痢、頻尿、発疹を起こします。
ちなみにビタミンCは、2~3時間ほどで体外に排泄されるので、1度に摂るのでなく3食まんべんなく摂るようにしたほうがよいでしょう。
ビタミンD
脂溶性のビタミンで、カルシウムやリンなどの吸収・維持・代謝などに関係しており、骨や歯などに深く関係しているビタミンです。
不足すると子供では骨の成長障害(くる病)、大人では骨軟化症、高齢者では骨折リスクなどが増加します。
過剰摂取による過剰症はありますが、それはサプリメント等で大量に摂取した場合に限られ、食事で起こることはほとんどありません。
あと、日光を浴びても体内で生成されます。
ビタミンB12
身体すべての細胞の代謝に関係しており、赤血球や神経細胞、たんぱく質などの合成や修復に必要なビタミンです。
不足すると、巨赤芽球性貧血(悪性貧血) や神経障害が発症しますが、かなりの偏食をしないと不足にはなりません。
植物性食品にはほとんど含まれておらず、菜食主義者は欠乏することがあるそうです。
ミネラル
納豆にミネラルは豊富に入っており、実際、必要なミネラルは全て入っているようです。ただ、カルシウム・クロム・ナトリウムに関しては量が少ないようです。
ただし、クロムは多くの食材に広く含まれているため、通常の食生活で不足することまずありません。
ナトリウムは、要は塩分のことなので、醤油やタレに含まれていますし、減塩対策でもしていない限り不足することはまず無いでしょう。
この点から、気をつけるミネラルはカルシウムだけなのですが、納豆は植物系でもカルシウムが多いことで有名でもあったりします。
なので、ミネラルに関しては少しカルシウムを気にすればいいだけで、ほとんどは無視しても大丈夫かと思います。
栄養面から考えた納豆の混ぜ合わせ食品
以上の点から考慮して、足らない栄養素を多く含んだ食品を探してみました。
実際はいくつもあるのですが、その中でも納豆に混ぜ合わせることを前提とした最適な食品をいくつか紹介します。
1、卵(卵黄)
卵は、ビタミンA・ビタミンD・ビタミンB12が豊富に含まれています。足りないのはビタミンCだけ。もう、これだけで事足りるような栄養価です。
これらの栄養素は、卵黄に含まれる栄養価でもあるので、卵黄だけでも事足ります。これにビタミンCを含むものを一緒に取れば、かなりバランスのとれた栄養を摂取できるでしょう。
ちなみに。納豆の卵に関しては、このような記事]も書いています。
2、のり(海苔)
のりも豊富な栄養素を含んだ食品です。特筆すべきはビタミンB12の量。あとビタミンAも多く、ビタミンCも含まれています。
のりなら味付け海苔、青のり、岩のりでも、基本何でも良いですが、海苔の佃煮だけはNG。熱して調理している分、栄養価が低くなっているようです。
3、しらす
ビタミンDが豊富で。次にビタミンB12が豊富です。ビタミンAも含まれていまし、不足しがちなカルシウムも取れます。
しらすには「釜揚げしらす」もありますが、こちらはビタミンB12が豊富になります。
4、すじこ・いくら
意外と納豆に合うと言われている食品です。リンク先の栄養価は筋子1袋なので、かなり栄養価が高いですが、調べた時はちゃんと適量に設定して調べています。
すじこもいくらもビタミンDとビタミンB12が豊富で、ビタミンAとビタミンCも含んでいます。
ちなみに、すじこといくらの違いは、鮭の卵を薄皮がついた状態のまま塩などに漬けたものを筋子、薄皮を取り除き酒や醤油などに漬けたものをイクラ、と言います。
5、チーズ
チーズはビタミンB12とビタミンAが多く含まれ、さらにカルシウムも多く含まれている食品です。
納豆のと相性の良さは広く知られており、栄養面でもかなり相性のよい組み合わせと言えます。
6、野沢菜
野沢菜はビタミンCがかなり多い食品で、ビタミンAも多く含まれています。
また発酵系食品(漬物)ですので、納豆との相性もかなり良いです。(追記あり)
7、赤ピーマン
ピーマン系は基本ビタミンCが多いのですが、その中でも赤ピーマンは緑ピーマンよりもビタミンを多く含んでいます。特にビタミンCは2倍以上にもなると言われています。
赤ピーマンなどピーマン系は、そのまま混ぜ合わせるというよりは、何らかの調理してから混ぜあわした方が美味しいでしょう。
8、ブロッコリー
ビタミンCが多く、ビタミンAも多い食品といえばブロッコリーです。ビタミンB1なども多く含まれており、栄養面での相性は抜群です。
ただ、料理が思いつきませんが、ネットで調べたらいろいろありました(笑)
まとめ
以上のような結果になりましたが、いかがでしょうか?
素人が調べられる範囲と知識で考察してみた結果なので、プロから見たらまだまだ脇が甘いかもしれませんが、あながち良い所を突いているのではないのでしょうか。
「足らない栄養素を補う食品を合わせれば、納豆の美味しい組み合わせが出来るのでは?」という発想で調べたのですが、なかなか面白い結果になって、個人的には大満足です。
今度、機械があればブロッコリーを試してみます(笑)
【追記】ご指摘がありまして、納豆はビタミンKが多いのでワーファリンなどの薬との飲み合わせには注意が必要です。特に野沢菜・ブロッコリーなどにもビタミンKが豊富にありますので、ご注意して下さい(ご指摘、ありがとうございます)。