わたしと納豆ごはん

納豆、Web、雑記など

甘めのたれが特徴的な極小粒納豆、豆紀の『味わい納豆』

納豆の消費額が全国的にも低い方の関西。その中でも特に低いのが和歌山です。

その低さたるや、総務省家計調査(2007-2016年)によると和歌山はワースト1位(1,776円)。ちなみにワースト2位は徳島県(2,111円)、3位が大阪(2,126円)っす。

その和歌山で、代々納豆を作っているろいう納豆文化がある集落がある聞いたらどうでしょう?おどろきますよね?

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本場で人気の鑑評会受賞納豆、ミツカンの『くめ納豆 秘伝金印』

先日ですが「くめ納豆 秘伝金印」に出会いました。

ミツカン「くめ納豆 秘伝金印」

見つかるときは見つかるものですね!見つけた場所はイオンスタイル四條畷。

ここの納豆棚は「なにわら納豆」を置いていたりと、納豆にけっこう力を入れている納豆棚。相沢食産の枝豆納豆を見つけたのはここですが、最近では見ることがございません。うーん、商品紹介のPOP?のようなものはあるのですけどねぇ。

この納豆の掛け紙を見ると『本場「水戸」で人気のくめ納豆』と書かれています。掛け紙の横を見ると、その根拠も書かれています。

「くめ納豆 秘伝金印」の掛け紙に書かれた説明文

くめ納豆は今はミツカングループの1つ。ほうほう、掛け紙には製造工場のことも書かれていますね。この納豆はどうやら岐阜県美濃加茂市の工場で作られているようです。

「くめ納豆 秘伝金印」に書かれた製造工場の説明

ちなみにこの納豆、今年(2019年)の納豆鑑評会で優秀賞をゲットしています。わたしが探していた理由もそれです。

簡単に見つかると想いきや、けっこう時間かかりました。「丹精はよく見るから、こちらもすぐ見つかるやろ」と、たかをくくっていたのが、そもそもの間違いです。

ほんと関西と関東では売られている納豆がぜんぜん違うんだな~と感じたほどです(笑)大手メーカーも関東と関西ではタレの味を変えたりしているとか。個人的には食べ比べしてみたいのですけど。

では開けてみます。中身はこちら。

「くめ納豆 秘伝金印」の中身の画像

たれとからしが見えます。

そして、その下の納豆がこちら。

「くめ納豆 秘伝金印」の中の納豆の画像

ほどよい色をした、きれいな小粒大豆の納豆。豆はほどよく柔らかで、比較的食べやすいです。

においは少々強めの納豆の香り。さすが本場で好まれている納豆、においひかえめ系の関西で売られている納豆とはちょっと違います。

たれは少々塩味多めの味。ごはんに合いそうです。

全部混ぜて食べてみると、豆味しっかり。それにたれが合わりよい感じです。納豆の風味が強くでてて「納豆を食べているなぁ~」と感じる納豆です。言い回し的には変ですが(笑)

アツアツごはんに合いそうな味。おいしかったです。ごちそうさまでした。

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濃厚な味わいの熟成納豆、ムソーの『有機カップ入り納豆』

大丸心斎橋店がリニューアルしました。

大丸は大阪の老舗百貨店のひとつ。どう変わったのか気になります。

それで難波のほうに私用で行きましたので、そのついでに寄ってみたのです。

そうです。前回の続きの話です。

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こだわりが詰まったナニワの絶品藁納豆、小金屋食品の『なにわら納豆 ~復活納豆職人金司の味~』

先日、難波のほうに行きました。

都心に出てくる楽しみはもちろん、ここでしか売っていない納豆を探すことです。

やっぱり百貨店とかは、納豆棚も一味違いますからね。

特に注目するところは高島屋さんです。

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つゆ×わさび×美味納豆の三重奏、エイコー食品の『つゆだくわさび小粒』

納豆嫌いが多いと言われる、ここ関西。

このブログを読んでいただけたら分かるとは思いますが、そんなことはありません。

関西だけで売れているロングセラー品もあれば、納豆を作っている会社だってあります。

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関西のロングセラー納豆、ミツカン(旭松食品)の『なっとういち』

気がついたらそこにあって、それが普通だと思うことがあります。

で、転機を気に引っ越したりすると、その場所での普通が、実はそうじゃなかった…。なんてこと、ありますよね?

特に関西と関東ではようあるそうです。うどんのつゆの違いや、うなぎのさばき方。そして納豆です。

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幻の黒豆で作られた納豆、あづま食品の『黒千石小粒なっとう』

前回のふぐだし納豆ですが、こちらもスーパーの物産展みたいな催しで買ったのですね。

目的はそれだったので、そのまま帰ってもよかったのですが、何気に常設の納豆棚も見にいったのですよ。

そしたらね、なんとあづまさんの「黒千石小粒納豆」があったのですよ。

いや初めて見ました!

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黒千石とは日本在来種の黒豆大豆。じつは一度栽培が途絶えた大豆です。

それが原種が見つかり、熱意ある人々の手で再び栽培されるようになったという幻の大豆です(詳しくは下のリンクで)。

portal.hokuryu.info

ちなみにリンク先の「理事長のお話」にある今までにいたる黒千石栽培の話は、胸アツです。

この大豆を使った納豆の存在は以前から知っていたのですが、ついに出会いました!

今回の納豆はあづま食品さんの「黒千石小粒なっとう」です。

あづま食品「黒千石小粒なっとう」

あづま食品「黒千石小粒なっとう」

あづまさんの黒千石の納豆。噂は聞いていたのですが、出会ったのは初めてです。

見つけたスーパーはいつものキンショー(東大阪花園店)です。ここは以前から北海道のめかぶ納豆や、前回のふぐたれ納豆、また最近では下仁田納豆(ちいさなしもにた)などを置いていて、おどろかされてばっかりのスーパーです。

じつは以前から、他ではあまり売っていない納豆を棚に置いたりしています。

しかも同じキンショーでも、調べた内ではここだけです。他では今のところだいたい普通の関西の納豆棚。

たぶんここの店長かバイヤーさんが納豆好きなんでしょうね。それか、この周辺の地域に納豆好きが多いか(笑)

なんにせよ、ありがたい話です。

肝心の納豆の話にもどりたいと思います。ちなみにこちらは側面の画像。

「黒千石小粒なっとう」の側面の画像

では、さっそく封を開け、中を見てみます。

「黒千石小粒なっとう」の中身の画像

たれとわさびが付いています。あづまさんでは黒豆の納豆にわさびがよく付いてます。じっさい、黒豆納豆にわさびはよく合いますよね。

ではその下の納豆本体はこちら。

「黒千石小粒なっとう」の納豆の画像

これが黒千石大豆ですか!

黒千石は粒は極小粒で球形のきれいな黒豆大豆とのこと。まさしくそのとおり、宝石のような綺麗な大豆です。

ちなみに黒千石は栄養価も素晴らしく、他の黒大豆よりも大豆イソフラボンやポリフェノールの値が高いとのこと。

さらには、免疫を担うリンパ球を刺激し、感染抵抗力やがんへの免疫を高め、アレルギー症状を抑えるインターフェロンγの生成を促す物質が発見されたとのことです。

他の黒大豆や豆類には同様の効果が認められる物質は発見されていないので、これらも黒千石のセールスポイントのひとつです。

参考記事:黒千石大豆 - Wikipedia

ではさっそくいただきます。

プレーンの納豆は口当たりやわらか。味はあっさり目。だけど旨味・甘み十分あり。風味・香りもしっかり、黒豆特有のさわやかな香り。後味に風味も品もある旨味。

混ぜれば糸引き良好。特に糸伸びよく、かなりきめ細やかな糸が切れずにしっかり伸びます。

ではたれとわさび、全部混ぜて食べてみます。

涼やかなわさびの風味が黒豆の味と香りを引き立ち、より一層黒豆の旨味を引き立てます。

正直、黒千石のポテンシャルが高くて、わさびやたれが必要ないほどですが、混ぜても美味しいです。やはり黒豆にわさびは合いますね!

熱い思いのこもった納豆、たいへんおいしくいただきました。

ごちそうさまでした。

www.adumas.co.jp

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てっちり(ふぐ鍋)の味する納豆、二豊フーズの『ふぐだし納豆』

「てっちり」ってご存知です?

いや、ふぐ鍋のことなのですけどね。

大阪ではフグ料理のことを「テッポウ料理(またはテツ料理)」などと呼んぶことがあります。テッポウはフグの禁止令が出ていた時代の隠語で、毒の強いフグは「あたると死ぬ」ということで「ふぐ=鉄砲」と呼んでいたとか。

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諸説ありそうな話ですが、関西、特に大阪ではフグのちり鍋のことを「てっちり」、フグの刺身のことを「てっさ」と呼ぶことが多いです。

フグは昆布だしやポン酢と非常に相性が非常に良いので、関西で好み慕われるのは当然のように感じます。

そのフグの味を「だし」にした納豆があるのを、ご存知ですか?

それが今回の納豆、二豊フーズの「ふぐだし納豆」です。

二豊フーズ「ふぐだし納豆」

二豊フーズ「ふぐだし納豆」

「あかもく」といった、他社とはちょっと違うアレンジたれが個人的には印象にのこる納豆屋さん。そちらの新商品の納豆です。

掛け紙には「もみじおろし入り ふぐのだしタレ付」と書いています。フグには「もみじおろし」はセットですものね。

もみじおろしは「大根」と「とうがらし」を一緒にすりおろしたもの。どちらも納豆に合いますので、とうぜんもみじおろしは納豆に合います。

そこにフグのだしが加わります。いったいどんな味の納豆でしょうか。

まず掛け紙をはずし、フタを開けてみます。

「ふぐだし納豆」の容器の中の画像

おおきなタレのパックが見えます。当社比三倍なのだそうです。

そして、その下の納豆にいきます。

「ふぐだし納豆」の中の納豆の画像

小粒の納豆。色淡めで、おいしそうな納豆です。

プレーンをそのまま口に運べば、口当たりものすごくやわらか。ふわふわのお豆です。

かなり柔らかいですね。それでいてねっとりべちゃりなどしていません。二豊フーズさんの技術の高さが伺えます。

そのプレーン納豆の味はやさしい味。旨み甘みあっさり目。されど後味はしっかり。これはいい納豆です。

香りはひかえめですが、ほどよく納豆のよい香りがします。

糸引きは良好。粘り良し。強めの粘度で、まぜれば混ぜるほど粘りが強くなります。

たれは前途のようにふぐだしです。ちょっとなめるともみじおろしの味の他にポン酢の味もする。その中にあるふぐの風味。

これは、そう、てっちりの味ですね。もみじおろし入のポン酢に付けた、ふぐの味。つまりそれは、てっちりの味。

では、全部まぜて食べてみます。

たれの味か非常に強くでてきます。もみじおろし(大根+唐辛子)とポン酢の味ですから、納豆の味や臭みは抑えられます。

もみじおろしの影響で粘度は下がり、糸切れもよくなり、食べやすくなります。とうがらしの辛さもきいています。

これは、納豆が逃げてな人には食べやすいかもしれません。味的に個人的にはごはんより日本酒に合いそう。

なるほどこれはアイデア光る納豆ですね~。

たいへん美味しかったです。ごちそうさまでした。

www.nihofoods.com

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黒森納豆こと「くろもりアルファフーズ」さんが自己破産

id:izumihudousan2007からご連絡いただいたのですが、黒森納豆こと「くろもりアルファフーズ」さんが自己破産されました。公式ホームページもフェイスブックも無くなっています。

「くろもりアルファフーズ」はファンも多く、「ガイアの夜明け」で取材されたり(放送はされませんでしたが)する有名な納豆屋さんです。こちらの納豆の大きな特徴として言えば、日本でも今やかなり数少ない、鉄釜を使って納豆を作っておられた納豆屋さんです。

www.keihokusuper.co.jp

納豆を作るのには大豆を煮るなり蒸すなりしなくてはいけないのですが、まだステンレスが普及していなかった昔の時代では鉄の釜を使って茹でていました。

しかし鉄釜は手入れがめちゃくちゃたいへん!大豆を煮るので油が使えないので錆びやすく、錆びが出てくればワイヤブラシでゴシゴシこすらなくちゃいけない。

参考記事:
blog.livedoor.jp

それに対して錆びにくいステンレスは鉄釜よりは手入れがだんぜん楽。ということで現在は納豆屋さんのほとんどがステンレスの釜を使っています。

ですが、この鉄釜で作られた納豆は美味いという話なのです。鉄釜の鉄分が大豆に何か作用しているんじゃないかな?という噂です。

わたしはブログで納豆を紹介しはじめてから「たぶん鉄釜かな?」という納豆は食べたことがありますが、確実に鉄釜で作られたと言える納豆は食べたことはありません。たぶん子供の頃は食べたことがあるのでしょうけど。

なので今や数少ない鉄釜で作っている「くろもりアルファフーズ」さんの納豆は食べたみたかったのですが…。残念でなりません。

現在は事業を停止し、事後処理を弁護士に一任している状態なのだそうです。

n-seikei.jp

自己破産なので、うまくいけば事業再開という可能性もゼロじゃありません。できれば再開してほしいところです。

しかし、ここ何年かは納豆の消費・売上自体は過去最高を記録するぐらい好調なのに、中小レベルの業者が苦しい状態は続いているようです。少し前では京都の牛若納豆さん(旧森口加工食品)も特別清算をおこなっています。

経営や時代・災害等いろんな問題や要因が重なってのことなのでしょうが、何かやるせない、悲しい気持ちになります。

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甘くてふかふかな黒豆納豆、牛若納豆の『黒豆納豆 弁慶』

京都には「牛若納豆」という納豆屋さんがありまして、当ブログでは同じみです。

創業が古い納豆屋さんのひとつで、明治十年創業とのことです。

明治10年は1877年ですので、今が2019年ですので142年前です。

ちなみに創業を記している納豆屋さんの中で一番古い納豆屋さんは天明8年 (1788)創業の「酒田納豆」こと加藤敬太郎商店さんなのだそうです。

なんと創業200年以上。すごいですね!

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